

京都女子大学 病気療養児支援サークル「ふじここ」
NPO法人 未来ISSEY グッドブラザー 2024年の聴き手
京都女子大学 病気療養児支援サークル「ふじここ」
2024年の聴き手
NPO法人 未来ISSEY グッドブラザー
京都女子大学 病気療養児支援サークル「ふじここ」について
『ここ』が居場所の一つに
京都女子大学 発達教育学部の学生で、将来は小学校教諭や特別支援学校教諭を目指しています。メンバーの多くは、知的障害のある子どもたちが通う特別支援学校でボランティアとして活動しています。
現在は活動準備中で、病気の子どもたちが安心して学べる環境を提供するためのサポート方法を研究していますが、教育学部にこだわらず、ゆくゆくは京都女子大学で「公認サークル」として活動していきたいと考えています。
「京都女子大学 発達教育学部」をあらわすキーワード
団体の概要
Q.団体名は?

正式名称:京都女子大学 発達教育学部です。
Q.設立年は?



2024年です。
Q.活動地域は?



京都府です。
学生メンバーについて
Q.どんな学生メンバーがいるの?



京都女子大学 発達教育学部の3年生と4年生10名で構成されています。(2024年現在)
活動の紹介
主な活動
Q.具体的な活動内容は?



メンバーの多くは、知的障害のある子どもたちが通う特別支援学校で学生ボランティアとして活動しており、日々の活動を通して、子どもたち一人ひとりに合わせた支援の重要性を実感しています。



病弱教育については、まだ学びや実践の機会が少なく、病気の子どもたちへの最適な支援を模索中です。現在は活動準備中で、病気の子どもたちが安心して学べる環境を提供するためのサポート方法を研究しています。
今後、具体的な支援活動を展開し、現場で役立つ知識とスキルを身につけていきたいと考えています。




ICT機器を活用した特別支援学校と交流及び共同学習



3年生のゼミ活動では、ICTを活用して特別支援学校と交流及び共同学習を行いました。距離や時間の制約を超えた学習支援の可能性を実感し、子どもたちの学びの質や参加意欲が向上することを学びました。
千葉にある特別支援学校とkubiを使って、交流及び共同学習をしました。
Zoomでつなげて、特別支援学校にあるkubiを、大学のパソコンから遠隔操作してみました。自分の見たい方向にKubiを動かし、朝の会の様子を観察したりお互いに質問をしあったりして、いろいろな話をしました。交流後は感謝の気持ちを込めて手紙を送りました。
また、Tobii ere trackerを使用してPCゲームをしたり、体のさまざまな部分で操作できるスイッチ類を実際に体験したりしました。子どもたちの得意な動作で入力できる機器について学ぶことができました。
temiについて



学校に置くことを想定したICT機器です。病院や家など離れた場所にいる子どもたちも、temiの視点を通して実際にクラスメイトや学校の様子を見ることができます。






対象の子ども・活動場所
Q.どんな子どもたちと、どんな場所で関わっているの?



メンバーの多くは、知的障害のある子どもたちが通う特別支援学校で、ボランティアとして活動しています。
京都女子大学 病気療養児支援サークル「ふじここ」の特色
連携している団体・応援してくれる先生方
滝川国芳(たきがわくによし)先生(京都女子大学発達教育学部 教授)
特別支援教育の制度、教育課程、指導法等、そして病気の子どもの教育について研究を行っている先生です。病気の子どもたちにVR、アバターロボット、メタバース等のICTを活用して教育の機会を届けようとされています。
団体の特徴
サークル化を目指して!
2024年9月頃から活動を開始した団体で、大学の公認サークルを目指して日々活動をしています。
フォーラムで出会った方たちに相談をしながら活動について模索しています。
これからについて
情報発信
病弱教育について発信してみたいと考えています。
病弱教育を受ける子どもたちや保護者以外の人たちにもこのような教育の現場があることをお伝えすることで、病弱教育そのものへの理解を深めるような発信をしたいです。 学内だけに留まらず、SNSや学外のイベントなどむしろ誰でも見れる形態の情報発信を目指したいです。
子どもたちとの関わり
病気の子どもたちと支援学校や院内学級で直接もしくはICT機器を利用して関わる経験をできればと考えています。 学習支援に留まらず、ICT機器を用いて京都の街並みを映像で伝えるなどの関わりも模索しています。
学生メンバーへのインタビュー
Q.病弱児が勉強することの意義をどう考えていますか?



勉強することそのものに意味があるというよりも、ふさぎ込んでしまうことが子どもにとってよくないのではないかと感じています。
そのため、病室から一歩踏み出して、院内学級という「居場所」があるということを知ってもらいたいです。



勉強するために来るだけでなく、「今日しんどかったよね」といった話ができたり、余裕がある時には「地元の学校でこんなことがあったんだ」と病院の中では感じにくい季節の移り変わりを感じたり、外の世界に目を向ける機会を設けたりすることが重要だと考えます。
病室だけがその子の世界になってしまわないように、院内学級という場所があることそのものが大事だと思います。



子どもが病気になると、その子を取り巻く環境が大きく変わってしまいます。だからこそ、その子の「日常」を守る必要があると感じています。
変わらないものを保障することこそ、教育の本質的な意味だと考えています。
Q.団体設立の壁になっていることは?



教育領域で学ぶ学生に時間的な余裕があまりないことが大きな要因ではないかと思います。授業や教育実習に追われ、活動に充てる時間を作ることが難しかったです。



現場を知らないため、何かをしたいと思っても具体的なイメージが湧かず、先生に活動を提案する際に何を提案すればよいか分からないことも大きな壁だと感じています。



ゼミの仲間とは話す機会があるものの、4回生の先輩や他のゼミ生とはあまり話す機会がありません。
サークルのように「みんなで集まる場所」や時間が少ないため、活動についてじっくり考える機会を設けられないことが、発展しない一つの理由かもしれません。
Q.フォーラム参加の理由は?



知的障害の学校ボランティアは、人手が不足しているため参加しやすい一方で、病弱教育の現場には学生の身では参加しにくい状況があります。
今回のフォーラムを通じて、実際にそのような現場で活動されている方々から具体的な活動内容を聞き、理解を深めたいという思いが強かったです。 また、フォーラムへの参加や大学院への進学の過程で、専門性を高めながら教員になりたいという思いがあり、今回の参加を決めました。



特別支援学校の教員として働きたいと思っているものの、病弱教育について現場を知る機会があまりないと感じていました。そのため、大学の外に出て自分で学ぶ必要があると考えたのがきっかけです。



身近な人が病気になったことをきっかけに、献血に行ったり、ヘアドネーションに挑戦したりしてきました。1人で考えてきたことを、今度は多くの人と考えられるのではないかと思い参加しました。



病弱教育について、現状どのような活動・対応が行われているかについて詳しく知りたかったからです。



教育以外の異なる学科の学生さんと交流できることにとても魅力を感じました。たくさん交流して、知らない世界を広げていきたいです。



以前から病弱教育に興味を持っており、他大学の学生さんと交流することで自分たちにはない視点を見つけたいと思ったからです。



卒論のテーマを院内学級における教科指導を扱おうと考えており、何か得られるものがありそうだと感じたからです。



特別支援学校の教員を目指しているため、病院療育中のこどもへの学習支援について知り、関わりたいと思ったからです。また、大学での学びをより広げたいと思ったからです。



小学校教諭を目指していますが、通常の学級にも医療的ケア児がいたり、病弱児の前籍校になったりする場合があることを、講義を通して学んできました。
多様な子供たちがいることやその子供たちを取り巻く環境、どんな人達が病弱教育に関わるのだろうかなど、主に知ることを目的にフォーラムへ参加しました。



将来教師になりたいと思っているので、病気で学校に通えない子達に何ができるのかを考えたいと思ったからです。



特別支援学校の教員になるにあたって、知的障害の子どもたちのことを中心に学んで行きたいと思っていましたが、滝川先生の講義を聞き、知的障害に限らず幅広い特別支援教育についてもっと学びたいと思うように思ったからです。



将来は学校の教師を目指しているため、病気で学校に通えない
子供たちとの関わり方を知りたいと思ったからです。
Q.子どもたちと関わるうえで大切にしたいことは?



教員になる上で、最も大切にしたいのは「子ども主体」という考え方です。先生が一方的に話しているだけではなく、子どもたち同士が話し合う機会を設けるなど、子どもたちとの関わりを大切にしながら授業を考えていきたいです。
私(先生)の意図を押し付けるのではなく、子どもたちの「やりたい」という気持ちや言葉からその真意をくみ取り、関わっていくことを大切にしたいと考えています。



「一緒に考える」ことを大切にしたいと思います。私たちが一方的に何かをするのではなく、子どもたちと共に考えながら進めていきたいです。そのためには他の機関の方々とも協力し、その子にとって何が必要かを一緒に考え、活動していきたいと考えています。
とにかく、さまざまな視点から物事を深く考えたいです。